タルキール龍紀伝のフルスポイラーがでました。大型セットではありますが覇王譚の楔カードと比べるとカードパワーは控えめに感じます。その代わり命令サイクルや反復、濫用、疾駆など使い方次第で強さの変わるカードが多いため面白い環境になるのではないでしょうか。しかしマナ基盤はこれまでと変わりませんので友好色や弧3色のデッキには相変わらず厳しく、龍紀伝環境でも楔3色のデッキが引き続き活躍しそうです。

まずは運命再編の活躍予想ランキングの反省会です。
10位:精霊龍、ウギン
9位:マルドゥの斥候
8位:アブザンの獣使い
7位:始まりの木の管理人
6位:黄金牙、タシグル
5位:命運の核心
4位:粗暴な軍族長
3位:炎跡のフェニックス
2位:僧院の導師
1位:囁きの森の精霊

今回は使われているカードが結構多いです。でも大外ししたカードが上位にばかりあるのはまだまだですね。僧院の導師や粗暴な軍族長の活躍は龍紀伝環境に期待です。

ではタルキール龍紀伝のスタンダード活躍予想ランキングです。

10位:死体結い

たった2マナで墓地のカードをフレキシブルに活用してクロックを生み出せます。ファッティに遮られているならそれ以上のファッティを。数で押し切れそうなら大量の2/2を。コントロールデッキにとっては見えざるものの熟達以上の悪夢ではないでしょうか。

9位:卓絶のナーセット

とんでもない硬さを誇るプレインズウォーカーです。ひとたび動き出せば無尽蔵のアドを稼ぎだしてくれますし、デッキによっては使い捨てていく動きも強力そうです。ナーセットを使いこなすのはどのようなデッキになるのでしょうか。

8位:雷破の執政

タルキール龍紀伝はドラゴンのセットですが文句なく強いと言えそうなドラゴンは雷破の執政のみ。他のドラゴンも強いことは強いのですが5マナ以上のためデッキに居場所を作ることが難しいです。しかし雷破の執政はその単体性能に加え各種ドラゴンシナジーを活かすためにも欠かせない存在です。

7位:荒野の確保

非常に強力なトークン生成呪文です。トークン戦略や戦士シナジーはもちろんのこと、コントロールデッキにおいても中盤の時間稼ぎから終盤のフィニッシャーまで任せることができそうです。インスタントタイミングで隙をつくることなく対処しづらい軍勢を生み出せるため様々なデッキで活用できそうです。

6位:究極の価格

軽い確定除去が帰ってきました。マルチカラーのクリーチャーには通じませんが楔環境といえども活躍しているクリーチャーの多くは単色ですので信頼性は高いです。メタに合わせて採用枚数を調整する必要はありますがシングルシンボル2マナの確定除去は非常に心強い存在になるはずです。

5位:引き裂く流弾

楔環境が継続すると思われますのでそれらのデッキに幅広く効く色対策カードは大活躍しそうです。とくに流弾は確定除去ではないためサイこそ倒せないものの、アナフェンザブリマーズシディシカマキリライオン、様々なハゲと非常に多くの厄介な敵を赤1マナ構えておくだけで即座に対処できます。

4位:炙り焼き

赤いデッキ、というか黒くないデッキが喉から手が出るほど欲しかったサイ対策カードです。たった2マナであの傍若無人な悪魔を焼いてしまいます。あのワガママボディさえなければたかだか3点ドレインなんて痛くも痒くもありません。さっさと殴りきってやりましょう。

3位:集合した中隊

4マナで3マナ2体。つまり最大6マナ分の仕事をしてくれるとんでもないインスタントです。リセットされても速攻とか関係なく即座に立て直せますし、対戦相手のブロックの計算を狂わして一気に押し切ることもできそうです。もちろん3マナ以下のクリーチャーをたくさん必要としますし、運も必要ですがしっかり構築できればこれほど強力なカードはありません。

2位:予期

軽量インスタントドローを待ち望んでいた人は多いのではないでしょうか。その時々で欲しいカードを探し出し以降の行動を円滑にする縁の下の力持ち的存在。これがあることでコンボ成立も早まるため、ロマンだけと思われていたコンボデッキがトーナメントシーンに登場することも考えられます。

1位:揺るぎないサルカン

5マナで4/4飛行2体、もしくは4/4飛行で盤面を支えながら追加ドロー。即座に除去されたとしても4/4が残ることの強さはニッサが証明してくれています。ティムールの運命はサルカンの双肩、いや双翼にかかっていると言っても過言ではないでしょう。
以上です。今回は呪文が多くてクリーチャーが少ないです。これまで抑え気味だった除去呪文が非常に充実したセットになっています。これらを駆使して今まで手を焼いてきたクリーチャーを除去しやすくなりますし、サイド後は敵対色対策カードでその流れがますます加速しそうです。
アグロの武器であった手数の多さにコントロール側も対応できるようになるため環境は遅くなりそうです。一方で戦士クリーチャーの充実とそのサポートは目を見張るものがありますのでデッキが洗練されていけばチャンスが出てくるかもしれません。








おまけ。ロマンあふれるカード枠
venom_sliver嘲る映し身も魅力的ですが変異が構築に影響を与えることなく終わってしまうのは寂しいので、ここはひとつ遮る霊気に一肌ならぬ一変異脱いでもらって何らかのインパクトを残してもらいたいものです。これ自体3マナ2/2にもなるため最低限の仕事は期待できますが、やはり最後まで表を向いたまま0マナで裏向きカードをどんどん並べたいところ。変異クリーチャー自体はそれなりに充実しているので3マナ2/2を出すという罰ゲームさえなければ道はひらけるはずです。